いっぽ教室および修了生支援

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2025.1.10 修了生用トートバッグ寄贈

いっぽ修了生は、修了式後、それまでに学習した教材、テスト結果などを、寄贈された布製トートバッグをいっぱいにして持ち帰っていました。このトートバッグの在庫が残り少なくなってきたため、このたび当協会が寄贈させていただきました。バッグの下部に当協会名を印刷した布製シールを熱圧着しました。1月10日のスタッフミーティングにおいて、当面の分として30個を寄贈いたしました。

2024.11.26 日本語指導法講座参加

11月26日にいっぽ教室において子ども支援研究センター主催による「日本語指導法講座」が開催され出席しました。講師は三重大学教育学部 服部明子先生です。今回の講座は、日本語指導の経験の浅い方にもよくわかる内容にすることをねらって、「初期日本語指導のポイント(日々の指導の困りごと、悩みごとについて)」「みえこさんのにほんごを使っての具体的な指導 等」という案内でした。
参加者は、小中学校の先生、いっぽ教室の先生、いっぽボランティアで、合計16名で、そのうちボランティアは7名でした。
前半は「初期適応支援」「指導のポイント」「参考資料の紹介」など全般的な内容でした。後半は、事前に参加者から寄せられた質問への「支援の具体的な内容・方法の検討」お悩み相談会というかたちで進められました。動詞や形容詞のグループ分けの指導のしかたやその他の質問への回答がありました。そのなかでは、参加者からいっぽの生徒役を選んで、服部先生が指導者役となり、みえこさんのにほんごの自主教材をつかって指導の実演もしていただきました。参加者からの質問も何件かあり、終了後も、先生に直接質問がされるなど、活発な講座となりました。参加者のみなさんは、それぞれに得るところがあったと思います。私個人的には、文型練習で生徒の回答に「違います」と言ってはいけない、正しい答えを指導者が繰り返し伝えること という点にハットさせられました。
たくさんの関連WEBサイトの紹介がありましたが、みえこさんのにほんごを教えるための動画の紹介があり、その中の第3巻に、当日も話に上がった動詞のグループ分けについても説明もありましたので、それを 転記しておきます。
      https://www.pref.mie.lg.jp/MOVIE/v1005200001.htm
ご準備いただいた、支援センター、いっぽ教室の先生方、ありがとうございました。
                             ボランティア事務局

2024.11.15 いっぽ教室スタッフ懇親会実施

いっぽ教室スタッフの交流と親睦を深めるために、11月15日12:00からフレックスホテルレストランにおいて、「いっぽ教室スタッフ懇親会」を行いました。所長および先生方6名、母語スタッフ8名。理事長およびボランティアスタッフ19名、合計33名と多くの方々に参加していただきました。懇親会は2019年以来となり、初めて参加される方も約半数みえました。また、お昼休みやお仕事の合間に駆けつけていただいた方も何人かみえました。
会場は4人から8人のテーブル席になったため、各テーブルに、先生方、母語さん、ボランティアが少なくとも1名はみえるようにテーブルをくじ引きで決めました。
理事長からのボランティアおよびスタッフのみなさんへの感謝の言葉で会は始まり、遅れて参加の所長からも感謝の言葉をいただきました。そして、日頃のいっぽ教室の活動では話す機会の少ない方々との会話もすすみました。いっぽ教室に関する情報交流もなされ、経験年数の長い方からヒントを得たり、互いに気づきや得るものがあったと思われます。とてもにぎやかな楽しい時間がつづき、お開きとするのがためらわれるほどでした。みなさんとのお話が盛り上がり、写真を撮ることを忘れてしまいましたが、みなさんの記憶に残る、とても有意義な懇親会になったと思います。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。   幹事(事務局)

いっぽ教室

下記 松阪市ホームページをご覧ください。

いっぽ教室について:  https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/jinken/ipponaiyou.html

ボランティア募集:
「いっぽ」日本語指導ボランティア募集 - ボランティア募集 - お肉のまち 松阪市公式ホームページ (city.matsusaka.mie.jp)

ボランティアスタッフについて

「いっぽ教室」について、詳しくは上の「松阪市ホームページへのリンク」をご覧ください。

いっぽ教室の児童生徒は?: 2024年9月4日現在、19名の児童生徒がいっぽ教室で学習しています。出身国は、フィリピン、中国です。現地の年度の関係で、9月から急増し、現在は生徒数の上限いっぱいとなっています。

ボランティア不足とは?: これらの児童生徒の指導を、松阪市指導員数名とボランティア数名とで行っています。基本はマンツーマンの指導ですが、ボランティアが足りない場合は、一人で二人の児童生徒を指導する場合もあります。1:2となると学習の密度が異なり、進捗も低下します。児童生徒にはできるだけ速やかにいっぽ教室での学習課程を修了し、所属する学校での学習に専念させたいと考えています。そのためには、できるだけ多くのボランティアに来ていただき、1:1の指導としたいところですが、ボランティアのみなさんもそれぞれに事情がありますので、頻繁にいっぽへ来ていただくことは難しいです。

改善策は?: 改善策は、ボランティアの母数を増やすことだと考えています。松阪市教育委員会のスタッフとともに、新規ボランティアの募集を各方面に働きかけています。みなさんのご家族、友人、知人、職場のみなさんなどに、ぜひいっぽ教室およびボランティアをご紹介ください。

教室の様子は?: 現在、ボランティアは、20名程度の方が継続的に来ていただいています。年齢層は20代から80代と幅広いです。ほとんどが児童生徒の学習を指導するという経験の全くない方々です。ボランティアを始めた当初は、みなさん、戸惑うことも多々あるようですが、だんだんに慣れてくると、子どもたちとの時間を楽しまれるようになっているようです。
その様子は、次の「ボランティアの声」をご覧ください。これらの「ボランティアの声」が、いっぽ教室に興味を持たれた方々の背中を押すことを願っています。

「ボランティアの声」 募集中!

いっぽ教室のボランティアのみなさんからの、いっぽ教室でのエピソードや嬉しかったこと、「いっぽあるある」など、「ボランティアの声」を募集中です。事務局あてにお気軽にお寄せください。こちらのページ掲載させていただきます。みなさんからの「声」をお待ちしています。

ボランティアの声 その1

2024.9.25 追加
ボランティアを始めた頃は教え方に戸惑い続けられるかどうか悩んだこともありましたが、先生方の「いつでも、何でも聞いてね」の言葉に助けられ今日まで来ました。

今ではいっぽに入ったばかりの不安そうな顔の子が教室の皆と仲良くなって笑顔を見せてくれるようになり、日本語の学習も進み、修了式で胸を張って修了証を受け取るのを見るとボランティアを続けて良かったと思っています。(70代 女性)


授業の始めは、生徒と私、お互い少し緊張していますが、勉強を進めるうちに、生徒の笑顔を見ることができるようになるとうれしくなります。授業の終わりに『You are a good teacher.』と言われた時には本当に驚きました。生徒達のハツラツとした様子、いきいきと希望を持っている様子からは元気をもらいます。自分に良い刺激を与えるためにも、いっぽは大切な時間だと思っています。(60代女性)



成長を間近で見られるのは嬉しいことです💗 (50代女性)



私は今年81歳になりました。皆さんの迷惑にならないか、爺さんに教わる生徒諸君に失礼にならないかと思いながらも、週1、2回教室に顔を覗かせています。

ある日こんなことがありました。小6の子に「ある」「ない」を指導していた時です。「本がある」「鉛筆がない」など、いくつかの例を出し合いながら和やかに授業は進み、彼女はよく理解できたようです。その彼女が突然「先生ない」「わたしある」と言い出しました。「先生ない」「わたしある」真面目な顔をして三度「先生ない」「わたしある」と。え? 「私になくて6年生の子にあるもの??」彼女は私の顏を見て、そして私の頭を見て嬉しそうに笑みを浮かべながら「先生ない」「わたしある」 

ム!ム!ム!...お主なかなかやるな~!(80代男性)


翌日修了する生徒に休み時間に、『修了おめでとう。でも明日、先生は来られないんだ。』と言うと、『OK』との返事でしたが、帰りの会が終わったあと、私のところへ『先生、ありがとうございました。』とわざわざ言いに来てくれたので、とてもうれしかったです。(70代男性)

ボランティアの声 その2

いっぽ教室では九九や漢字、音読などのチェックのテストをしますが、担当する子供が合格して戻ってくる時に嬉しそうにしたり、逆に不合格だった時には苦笑いや恥ずかしそうな表情で戻ってくるのがかわいく、日本語の勉強に一生懸命取り組む子供達に自分も励まされます。(20代女性)


 
毎回、担当する生徒、指導する内容が変わるので、最初のうちは戸惑いましたが、先日約1か月振りに担当した生徒が、その間にとても学習が進み、成長も見られたので、感心し、うれしくなりました。(70代男性)


くしゃみをした私に、その日、担当していた生徒が「だいじょうぶか〜」と、優しく声を掛けてくれたことがとても嬉しく、心に残っています。
気遣いの言葉を日本語で掛けてくれたことに感動し、心が温かくなりました。
これからも、このような出会いがあることを楽しみに、続けていきたいと思います。(50代女性)


日本語は難しく言葉の壁が立ちはだかります。平仮名片仮名漢字、彼らの目にはどのように映っているのでしょうか。生徒とはマンツーマンの対面指導です。合格点をとった時の笑顔は本当に素敵です。彼らは礼儀正しくて、学習意欲旺盛です。その熱意が伝わってきます。教室は賑やかでタガログ語が飛び交っています。マガンダンウマガ(おはよう) サラマッタ(ありがとう) モウリナッコ(さようなら) 私のタガログ語です。
ある日、携帯操作不如意のため携帯ショップを訪れました。対応してくれた若い女性に、「フィリピンの方ですか?」「そうです。」「日本語上手やなあ、どこで勉強したん?」「いっぽです、いっぽ教室です」「ええ?いっぽ? 私は今、いっぽで教えとるんや」「私は日本に来た小学1年生のとき、いっぽで教わりました」「日本語じょうずやな」「それからずっと日本にいますから」
なんと、こんな出会いがある!流暢な日本語で親切に丁寧に教えてくれた。「ありがとう。サラマッタ。」彼女は一瞬目を動かして「ありがとうございます。サラマッタ。」(80代男性)

2024.7-8 久保中 夏休み学習日にいっぽボランティア参加

いっぽ教室の児童生徒はみんながんばって所定の課程を修了し、学校での勉強へと戻っていきます。しかしながら、学校での学習では、日本語という壁にぶつかって苦労しているようです。

これらのいっぽ修了生に何か支援できないかと考えていたところ、修了生が多く在籍する久保中学校で、「国際クラブ」の夏休み学習日があることを知り、いっぽのボランティアが参加して、彼らの学習を支援することを計画しました。

久保中学校長に打診したところ。快くボランティアを受け入れていただき、夏休み中に計5回の学習日にボランティアが参加しました。
計5回の学習日に出席した生徒は合計46名、そのうちいっぽ修了生は計26名でした。参加したボランティアは合計29名でした。
指導内容は、生徒がそれぞれ持参した夏休みの各教科の宿題、読書感想文、続みえこさんの日本語、その他各種課題など様々でした。ボランティアのみなさんは、いっぽでの指導とは内容が異なるため、戸惑うことも多々あったようですが、生徒たちが打ち解け、ボランティアが慣れるにつれ、ともに楽しく学習を進めている様子でした。
最終日に、生徒たちに感想を聞きましたが、ボランティアの支援はとても助かったと感謝のことばも聞かれました。参加したボランティアからもおおむね参加してよかったという感想が聞かれました。

今回の結果も踏まえて、今後の修了生支援について、検討・計画してゆきたいと思います 。

ご協力いただいた、久保中学校国際部担当の先生、ありがとうございました。

夏休み学習日に参加したいっぽボランティアの声

学習会支援に参加していただいたボランティアのみなさんから、感想・要望などたくさんの声が寄せられました。そのほんの一部を紹介します。
これらの貴重なご意見を、今後の活動に活かしていきたいと思います。

まず、「今回のボランティアによる支援は、生徒たちにとって有益だったか」という点については、「難しい言葉の説明などができて、少しは教科の理解に役に立ったと思う。」「夏休みの宿題が自力では解くことのできないものだったので、補助と励ましは、有益だったと思う。」「マンツーマンで教えるので、どこがわからないのか直接聞けるので効率がよいと思う。」「作文など難しい課題ではいろいろアドバイスをもらえて、よかったのではないでしょうか 。」などがありました。

 
次に、ボランティアとして、参加してよかったかということについては、「中学生が学校でもすごくがんばっていて感心した。子どもたちのがんばりに心が洗われます。」若い人と接する事ができ、とても刺激になりました。」「素直な子どもたちで、とても楽しかった。」「いっぽで小学2年生の漢字を覚えた程度で、中学の教科を勉強しているのがすごいです。尊敬します。」などがありました。

さらに、またこのような機会があれば、参加したいかという点については、「刺激を受け、もっと交流を深めたいと思いました。 」「この活動をつみ重ねていけるようにしたい。」「いっぽを巣立った生徒に会う機会はなかなかないですから、嬉しい再会です。」などがありました。

さいごに、困ったこと・今後への要望としては、「内容が難しく生徒に教えることが出来なくて困った。」「どういう教科内容にとりくむのかわからないので、事前に情報があればありがたいなと思います。」「先生からボランティアに『こんな風に...』と一言でも説明いただけると、勉強の進め方のヒントが得られるのではないかなあと思う。」「修了生で勉強についていけない子や塾に行く余裕のない子が補習を受ける場があればいいなと思いました。」などがありました。

みなさん、ありがとうございました。

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